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2012年8月アーカイブ

今回は人生百年計画大作戦の最後です。内容が盛りだくさんですので、さっそく始めましょう。
倹約遺伝子と延命遺伝子
 人類の歴史は、天変地異、飢餓、感染、戦争の繰り返しで、その度に多くの人命が失われてきました。にもかかわらず、人類は生き延びています。南雲氏は、その理由として遺伝子.jpg人類が進化の過程で「生命力遺伝子」を獲得したからだと述べています。この「生命力遺伝子」の一つが、飢餓との闘いに対応するために生まれた「倹約遺伝子」です。少し食べただけでも脂肪が蓄えられる栄養効率を高める遺伝子です。私たちは「ちょっと食べれば太ることのできる」飢餓に強い人類の子孫といえます。飽食の現代にあっては、この「倹約遺伝子」は脂肪を貯め込むため、肥満、糖尿病、メタボリックシンドロームを引き起こしてしまいます。
 私たち人類は、飢餓の時に発現するもう一つの「生命力遺伝子」を獲得しました。なんと飢餓状態になるとこの遺伝子が活性化されて、全身の細胞にある遺伝子の異常をすべて調べて修復してくれるのです。延命をもたらす遺伝子であることから、「延命遺伝子」あるいは「長寿遺伝子」と呼ばれています。
腹八分目でなく腹六分目が長寿の秘訣
 食事の量が寿命にどう影響するかを調べた動物実験があります。あらゆる動物で食事量を増やしたり減らしたりしたところ、四十%減らした時が一番長生きで、平均1・5倍寿命が延びることがわかりました。昔から宗教では様々な形で断食が行われ、意図的に飢餓状態になることが勧められてきましたが、これは断食が不老長寿につながると経験的に分かっていたからと考えられます。一般的には「腹八分目」といわれていますが、「延命遺伝子」を働かせるには「腹六分目」を目指すことを南雲氏は推奨しています。
「一汁一菜ダイエット」のすすめ
 「腹六分目」を目指すために、南雲氏が勧めているのが「一汁一菜ダイエット」です。まず、毎日使っている食器を子供用のサイズに替えます。ごはん茶碗とみそ汁のお椀おわん.jpgを、子供用の「アンパンマン」の絵などが描かれているお椀のサイズに変えます。そして、おかずを盛りつける皿は、コーヒーカップを載せるソーサーくらいの大きさの物にします。ごはんと味噌汁、そしておかず一品で「一汁一菜」。食器の大きささえ子供用サイズであれば、肉でも揚げ物でも何を食べても構いませんし、混ぜご飯や具たっぷりの味噌汁でも構いません。ただし、おかわりと間食はしないことを必ず守るようにします。「一汁一菜ダイエット」を続けながら、毎日体重測定をしてグラフにして下さい。肥満傾向の方であれば、体重は一定の傾きで標準体重まで減少し、それ以上は減らなくなります。標準体重まで落ちたら、あとは記録をつけなくても構いません。元の食べ方に戻すとまた太り始めますから、一汁一菜を続けましょう。一汁一菜ダイエットをする過程で、体調も改善され、胃も小さくなり、腹六分目でも十分に満足できる体質になると南雲氏は述べています。
ゴボウのアクに若返りの秘密が
 ゴボウを水にさらすと、真っ黒な色が出てきます。アクとして洗い流すのが通常ですが、実はこれは「サポニン」というポリフェノールの一種です。漢方の万能薬として「朝鮮人参」はよく知られていますが、この朝鮮人参の主成分である「ジンセノイド」もサポニンの一種です。朝鮮人参は高価な生薬ですが、スーパーで簡単に買えるゴボウにも、それと変わらないくらいの薬効があるのです。ゴボウは土の中という過酷な環境で育ちます。リンゴやバナナを地中に埋めたら簡単に腐りますが、ゴボウは腐りません。なぜなら、サポニンに強力な防菌効果があるからです。具体的にはサポニンは、脂肪を吸着する界面活性作用によって、細菌やカビの細胞膜を構成しているコレステロールを分解する作用があります。このサポニンをゴボウ茶として飲めば、腸管内のコレステロールを排泄し、血中では悪玉コレステロールを吸着分解してくれます。
 もう一つ注目したいのが、ゴボウに含まれる「イヌリン」という成分です。イヌリンはムコ多糖類と呼ばれる食物繊維の一種で、優れた吸水性、利尿作用があります。むくみが改善し、便通も良くなるという効果もあります。
 南雲氏は、ゴボウは皮を剥かずに、アクも取らず調理して、サポニンやイヌリンという大事な成分も一緒に摂取すべきと述べています。毎食ゴボウを摂取するのは大変ですから、濃いめの「ゴボウ茶」を作って毎朝飲むことを勧めています。
ごぼう.jpg《ゴボウ茶の作り方》
①よく水洗いをして泥を落として、皮つきのまま包丁でささがきにする。②ささがきにしたゴボウを水にさらさず、新聞紙の上に広げて半日ほど(夏なら二、三時間)天日干しにする。③天日干しにしたゴボウをフライパンで十分程、油を使わずにから煎りする。④煙が出てくる寸前でやめ、そのまま急須に入れ、お湯を注げば出来上がり。
 二人分の急須なら、から煎りしたゴボウを一つまみで十分。ある程度まとめて作るなら、お茶用バックに大さじ二、三杯のゴボウ茶を入れ、四リットルの湯沸かしポットで沸かしましょう。冷蔵庫で保存すれば、一週間は持つようです。私も試しに作って飲んでみましたが、ゴボウの味がしますが、香ばしく飲みやすいお茶でした。皆さんも試してみて下さい。
早寝早起き(睡眠ゴールデン時間の活用)をしよう
 睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の二種類があります。レムとはREM(Rapid Eye Movement)の略で、眼球が急速に運動している状態を指し、レム睡眠では、寝がえりを打ちながら夢ばかり見て、一時間置きに目が覚めます。これに対して寝入りばなのノンレム睡眠では、眼球は一切動かず、泥のように眠っている状態で、脳は完全に休息し夢も見ません。
 実はこのノンレム睡眠の時に、脳の下垂体から「成長ホルモン」と呼ばれる若返りを促すホルモンが分泌されています。成長ホルモンが分泌されるのは「夜の十時から夜中の二時まで」の時間帯で、「睡眠のゴールデンタイム」と呼ばれています。この時間帯に眠らないと、いくらたっぷり睡眠時間を取っても、疲れが抜け切らず、知らないうちに老化が進むことになるわけです。ちなみに職業別で平均寿命が一番短いのは、看護師と言われています。夜勤勤務もある看護師は、睡眠のゴールデンタイムの恩恵を受けづらいからでしょう。睡眠時間を六時間取っている人が一番長寿と言われていますから、夜九~十時台に寝て、朝の三~四時に起きる早寝早起きの生活がベストといえます。南雲氏も、十時に寝て三時くらいに起きる生活を続けているようです。
心拍数をあまり上げない運動が大切
 人間の生涯心拍数は二〇億~三〇億回といわれています。二〇億回は平均寿命の八〇歳、三〇億回とはテロメアの限界である一二〇歳に当たります。普段運動をしていない人が急に走ったりすると、心拍数は急上昇し、心拍数を無駄使いしてしまいます。心臓に負担をかけずに、内臓脂肪を燃焼させる運動とな何でしょうか?南雲氏は「どうしてもスポーツをやりたい」という人に、次のように話すそうです。「まずいつも通っているスポーツジムまで歩いていって下さい。そして、ジムに着いたら中まで入らず、また歩いて家まで帰って下さい。」と。冗談のような話ですが、これなら心拍数が上がらず、心臓には負担をかけずに「第二の心臓」を使って運動することができます。「第二の心臓」とは「ふくはらぎ」のことです。心臓は血液を全身に送り出しますが、末梢から心臓へと血液を運んでくれるのが「ふくはらぎ」なのです。歩くことによって「ふくはらぎ」の筋肉が収縮して、そのポンプ作用によって末梢にとどこおっている血液を心臓に送り返してくれるのです。
 激しい運動はせずに、息が上がらない程度の歩きを続ければ、寿命を縮めることなく、基礎代謝を高めて脂肪を燃焼させ、メタボを改善することができます。さらに、血液のめぐりをが良くなることで、血栓症の予防、女性に多い足のむくみ・冷え・肩こりの解消につながります。南雲氏は、「第二の心臓」を使う歩きが、長生きするための味噌であることを強調しています。
若返るための六つの生活習慣
さて、紙面に限りがありますので、今までに触れなかったことも含めて、南雲氏が若返お茶.jpgりのために大切という六つの生活習慣をまとめます。この六つが実は「生命遺伝子」を活性化させる不可欠な要素というわけです。
①早寝早起き(睡眠ゴールデンタイムの活用)②完全栄養の摂取と一汁一菜で腹六分目の食事③薄着をして身体を内面から温める④朝一杯の濃いめのゴボウ茶⑤たくさん歩いて電車では座らない⑥スキンシップや感謝の気持ちを大事にする
 詳しくは南雲吉則著『五十歳を超えても三十代に見える生き方』をお読み下さい。待合室にも一冊置いておきます。さあ、みんなで健康な百歳を目指していきましょう!
         【院長 前山浩信】

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