2017年11月アーカイブ|院長&スタッフブログ|医療法人すずらん まえやま内科胃腸科クリニック

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2017年11月アーカイブ

 前号では、コンビニ食品で防腐剤としてカルキ(次亜塩素酸ナトリウム)が多量に使われていること、パンや牛乳の摂取が様々な病気の原因になっていることをお話しました。コンビニ食品はできるだけ控えて面倒でも手作り弁当にしましょう、朝食がパンと牛乳になっているご家庭なら、ご飯にみそ汁に変えましょう、というお話でした。
 私の患者さんで、昔、食肉製造会社の社長さんだった方が前回の新聞を読んで、こんなお話をして下さいました。この方は、上伊那地域で初の添加物(カルキなど)を使用しない体にいいハムを作ったそうです。ところが、色合いが悪いために売れなくて、製造を止めたそうです。もう一つのお話ですが、50年程前に会社の社員の奥さんが、スイカに塩と間違えてカルキをかけて食べてしまい、亡くなった事件があったそうです。誰でも食品添加物への関心がないと、見た目はいいけれど体には良くない食品を選んでしまうこと、そして、食品添加物の恐ろしさを伝えてくれるエピソードでした。
やめるのは牛乳だけか、乳製品もダメなのか?
 前号の新聞を読んで、何人かの方から「乳製品もダメですか?」という質問を受けました。牛乳には、人間の体では消化されにくいカ
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ゼインが多量に含まれていること、乳牛に遺伝子組み換え成長ホルモンや抗生物質が多量に投与されていること、エサに遺伝子組み換え穀物が使われていることなどを考えれば、完全に止めるべき食品です。一方、乳製品はどうでしょうか?代表的な乳製品としては、ヨーグルト、チーズ、バターがあります。ヨーグルトとチーズは発酵食品で、カゼインはかなり分解され、牛乳よりも消化が良くなっていますので、大丈夫です。また、ヨーグルトやチーズには乳酸菌が含まれていますので、腸内の善玉菌を増やすという健康効果があります。ただし、ヨーグルト摂取でお腹の調子が悪くなる方もいますので、そういう方にお勧めの発酵食品は納豆です。チーズですが、プロセスチーズは加工品ですので控えて、ナチュラルチーズを選びましょう。バターはほとんどが脂質で、カゼインは極めて少ないので大丈夫です。
パンはなぜ止められないのか?
 前号の新聞を読んで、「でも、パンってむしょうに食べたくなるんだよね~」という方が何人かいました。実は、パンを食べると体内で
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「モルヒネ」と似た物質が作られるんです。グルテンが分解される途中でできる「エキソルフィン」という物質です。モルヒネには強い鎮痛作用があるのと同時に、強い依存性があることは皆さんご存知でしょう。モルヒネ様物質エキソルフィンが脳内に作用して「幸せ感」をもたらし、さらに繰り返して食べたくなる中毒症状が引き起こされ、食欲も亢進させるので、さらにパンを食べ続けてしまうのです。実は、牛乳のカゼインが分解される過程においても、このエキソルフィンが作られています。朝食をパンと牛乳にすると習慣化してしまうのも、この辺に原因があるのかもしれませんね。
トランス脂肪酸の多い食品はひかえよう!
 「油脂」「あぶら」「脂肪」などと呼ばれる脂質は、私たちの体に必須の栄養素です。食事で脂質をとると、脂肪酸とグリセリンに分解されて使われます。特に、細胞膜の成分として重要なのが脂肪酸です。人体にとって不自然な構造を持っていて、異物と認識される脂肪酸、それが「トランス脂肪酸」です。市販のパンやお菓子によく使われているショートニングやマーガリンは、液体の植物油が常温で半固
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形になるように、水素を添加して作った油です。トランス脂肪酸はこれらに多量に含まれています。マヨネーズ、コーヒーに入れるミルク、インスタント食品、レトルト食品、ファーストフード、冷凍食品にも多く含まれています。
 脂肪酸は全身の細胞膜の原材料です。トランス脂肪酸も不自然な構造とはいえ、体に吸収されます。固形化されたトランス脂肪酸が細胞膜に入り込むことで、細胞膜の流動性がなくなり、固まった状態になります。脳の細胞に取り込まれると、脳の神経伝達物質がうまく伝わらず、うつ状態に陥りやすくなります。細胞どうしの連絡が滞るため、あらゆる病気にかかりやすくなります。癌、動脈硬化、不妊、聴覚障害、免疫障害、糖尿病、心臓病など、様々な障害に関与します。トランス脂肪酸を過剰に摂取している人は、攻撃的な性格や、うつ病になりやすいという報告もあります。
 トランス脂肪酸は、欧米では2000年代前半から使用が規制されています。数年前には、ニューヨークのマクドナルドでショートニングの使用が禁止になり、アメリカ全土で表示の義務化や使用禁止の動きがみられています。日本ではトランス脂肪酸の摂取量が、WHO勧告の1%未満をクリアしているという理由で、規制は全く行われていません。ですが、健康被害が明らかなトランス脂肪酸の摂取は、できるだけひかえた方が得策です。
 前述の食品の他に、自然の油も加熱処理するとトランス脂肪酸が発生します。植物油に多く含まれるリノール酸も、加熱で酸化しやすくトランス脂肪酸が発生しやすい油です。植物油というと体に良いような印象を受けますが、コーン油、ベニバナ油、ごま油、グレープシード油、ひまわり油などはリノール酸をたくさん含んでいます。米油、亜麻仁油、えごま油、しそ油、ココナッツオイルなどの油が安全です。いい油でも、高温で長時間加熱するとトランス脂肪酸が作られます。できるだけ質のいい新鮮な油を生でとるようにして、揚げ物はひかえめにしましょう。油ものを電子レンジでマイクロ波加熱することも、トランス脂肪酸を多量に発生させますので、注意が必要です。
大型魚の摂取はひかえよう!
 昨年の十一月東北大チームの免疫調査の結果が発表されました。マグロやカジキなどメチル水銀を比較的多く含む魚介類を妊婦が食べ過ぎると、生まれた子の運動機能や知能の発達に悪影響が出るリスクが増すことがわかりました。メチル水銀は水俣病の原因物
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質ですが、一般的な食用に問題のない低濃度の汚染でも、胎児の発達に影響する可能性があることが日本人対象の調査でも初めて明らかになりました。水銀を多く含んでいる魚は、マグロ、カツオ、スズキ、カジキ、キンメダイなどの大型魚です。水銀の毒性で一番恐ろしいのは、神経細胞の正常な発達を妨げることにあります。現在、爆発的に増加している子供たちの自閉症、注意欠陥多動性障害といった病気の関連も疑われています。子供たちには、大型魚をできるだけ摂取させない配慮が必要だと思います。
アマルガムの問題
 歯科治療で歯の詰め物として使われる「アマルガム」、皆さんはあまりご存じないかもしれません。実は、昨年4月までこのアマルガムが保険適用の歯の充填物として使われていました。アマルガムには無機水銀が約50%含まれていて、体温で口腔内に容易に気化・蒸発しています。ドリルで安易に削ると、水銀が蒸気となって拡散し、患者は基準値の何千倍もの濃度の水銀蒸気にさらされることになります。当然、治療に当たる歯科医も水銀蒸気を吸い込むことになります。昔の歯医者さんは、手袋をせず歯科治療をしていましたから、アマルガムから多くの水銀を体内に取り込んでいた可能性があります。昨年4月からアマルガムは保険適用から撤廃されましたが、皆さんの歯に残っている方も多いかもしれません。
 現在の歯科治療ではアマルガム始め金属類の詰め物をひかえて、できるだけセラミックにしているようです。ただし、セラミックは金属
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に比べると柔らかいため、耐久性に問題があるようです。ですが、健康のことを考えれば、歯科の詰め物にはセラミックを選択すべきと思います。アマルガムが歯に残っていて、セラミックに切り替えたいと考える方も多いかもしれませんが、一つ注意があります。先ほどお話した通り、アマルガムをドリルで削ると水銀蒸気が発生します。理解のある歯科医は、アマルガムを除去する際、自身は防毒マスク・完全防護衣の上で、室外排気の環境下で治療をし、ドリルで削る際には、患者に息止めをさせるなどの配慮をしているようです。安易なアマルガムの除去をされると、かえって健康被害を招く恐れがあります。ご注意下さい。
 「食が子供をむしばむ」と題して、3回に渡ってお話いたしました。子供の脳は10歳くらいまで成長しますが、それまでの脳の発達具合で、その子の人生は決まっていきます。現代において、食の環境は大変便利になりました。一方、体には良くない、毒といってもいいような食品がちまたにあふれています。大人の無理解で、食事によって子供が被害を受けることがないように、口から取るものに細心の注意が必要ではないでしょうか。

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